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2023.10.12 足関節捻挫の治療とリハビリテーション 錦糸町アクア鍼灸整骨院

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足関節捻挫の治療とリハビリテーションについて、詳細な情報を提供します。

受傷原因

足関節捻挫は、足関節が内反方向に過度にひねられることによって発生します。足関節の外側に位置する前距腓靭帯、踵腓靭帯、腓骨筋、二分靭帯などの外側の靭帯や軟部組織が過度のストレスに耐え切れずに損傷します。足関節捻挫の主な原因は、サッカーやバレーボール、バスケットボールなどのスポーツでの急激な動きや他の選手との接触です。一度足関節捻挫を経験すると、足関節の可動性が低下し、周囲の筋力やバランス能力も低下しやすく、再捻挫のリスクが高まります。

診断

足関節捻挫の診断には、症状の評価、痛みの評価、受傷時の状況、スポーツ活動に関する情報などが使用されます。さらに、関節の不安定性の評価、骨折や靭帯の損傷の有無を確認するために、各種ストレステスト、X線、MRI、エコーなどの画像検査が行われます。重症度は通常以下のように分類されます:

  • Ⅰ度(軽度):前距腓靭帯の部分損傷
  • Ⅱ度(中等度):前距腓靭帯の完全損傷
  • Ⅲ度(重度):前距腓靭帯と踵腓靭帯の完全損傷

治療

足関節捻挫の治療は、受傷後のさまざまな段階にわたります。

急性期(受傷後数日)

急性期では腫れの軽減が主要な目標です。これを達成するためにPRICE処置(Protect、Rest、Icing、Compression、Elevation)が行われます。

  • Protect(保護): 患部を固定して再度の捻挫や負荷を軽減します。これはギプスや装具によって行われることがあります。

  • Rest(休養): 激しい運動を避け、血流が増加して腫れが悪化するのを防ぎます。急性期の最初の数日間は激しい活動を避けるべきです。

  • Icing(冷却): 冷却により血流を減少させ、腫れを軽減します。

  • Compression(圧迫): 適度な圧迫を加えることで腫れを軽減します。包帯などが使用されます。

  • Elevation(挙上): 患部が心臓よりも高い位置にあると、腫れが減少しやすいため、患部を挙上することが重要です。

また、マイクロカレント療法(MC)などの治療法が使用され、受傷後の組織修復を促進します。

回復期

回復期では、足関節の正常な運動、筋力、可動域の回復が主要な焦点です。多くの患者は痛みが消失した段階で、足関節の機能不全を無視して競技に戻ることがあります。しかし、この段階での機能不全は再捻挫のリスクを高め、慢性的な足関節不安定性につながる可能性があるため、適切なリハビリテーションが必要です。

リハビリテーションには次の要素が含まれます:

  • 関節可動域の運動
  • バランス能力と筋協調性の向上
  • 不良動作の改善
  • 競技動作のトレーニング

早期にスポーツ競技に復帰するためのポイント

  • 急性期の適切なPRICE処置が重要
  • 足関節可動域制限を最小限に抑える
  • 足関節周囲の筋力を早期に回復させる

足関節捻挫を受傷した後、または後遺症に悩む場合は、専門医に早めに相談することが大切です。この怪我は軽視せず、適切な治療とリハビリテーションを受けることが再発を予防し、将来的な合併症を防ぐ鍵となります。

 

2023.07.17 【スポーツを楽しむお子様に注意!オスグッド・シュラッター病】 錦糸町アクア鍼灸整骨院

こんにちは!

 

お子様がスポーツを楽しんでいるなら、気を付けて欲しい膝の痛みがあります。

「オスグッド・シュラッター病」(通称:オスグッド)というスポーツ障害です。

 

オスグッドは、膝を伸ばす際に脛骨結節の成長線に過剰な負荷がかかり、脛骨粗面と呼ばれる膝の皿の下にある骨が突出し、腫れや痛みなどを引き起こします。

小学生高学年~中学生に多く見られる疾患で、スポーツだけでなく日常生活にも支障をきたすことがあります。

オスグッドの初期症状は、動くと痛みが現れることがあります。

正座や走行、自転車漕ぎ、階段の上り下り、しゃがむなど膝を使う動きが痛みにつながります。

重度の場合は、安静にしていても痛みが生じることがあります。

また、不自然な姿勢を取ることで膝に水が溜まることもあるので注意が必要です。

 

オスグッドの原因は、オーバーユース疾患(使いすぎ)と言われています。

腿の前側にある大腿四頭筋が強くなったり、繰り返し収縮することで未発達の骨が引っ張られ、炎症や剥離を起こすことが考えられています。

成長期のお子様に多い症状ですが、骨が成長するにつれて痛みが収まることもあります。

 

オスグッドを引き起こす可能性があるスポーツにはサッカーやバスケットボール、バレーボール、ダンスなどが挙げられます。

これらのスポーツはジャンプ動作やダッシュ、キック動作などが多く、膝への負担が大きいためです。

 

成長痛との違いとしては、成長痛は骨が伸びる際に筋肉や腱を引っ張ることで生じる一時的な痛みで、オスグッドは筋肉が骨を引っ張ることで膝に痛みが生じる点が異なります。

オスグッドはスポーツを楽しむお子様にとって気になる疾患です。予防が大切ですので、オスグッドのリスクを抱えている場合はケアを行い、適切な予防対策を取りましょう。

スポーツを楽しみながら、お子様の健康を守ってあげてくださいね!ご相談お待ちしています😊

2023.07.16 ランナー膝について

ランナー膝は膝の外側にある腸脛靭帯に起因する疾患で、腸脛靭帯炎として知られています。ランニングなどの膝の曲げ伸ばしを頻繁に行う運動で、腸脛靭帯が大腿骨外顆と呼ばれる骨の突起の上を滑る際に問題が生じます。通常は腸脛靭帯が滑らかに動くのですが、脚の外側の筋肉である大腿筋膜腸筋が硬くなると滑りが悪くなり、摩擦が生じて痛みが現れるのです。この状態を放置すると痛みが悪化し、ランニングを行うことが困難になる場合もあります。

ランナー膝の主な症状としては、膝の外側にある大腿骨外顆周辺に圧痛が現れることが挙げられます。腸脛靭帯が緊張しているため、靭帯の走行に沿って疼痛が広がることもあります。初期段階ではランニング後に痛みが現れますが、休息すると痛みは軽減します。しかし、症状が進行すると走っていない時でも疼痛が持続することがあります。

ランナー膝の症状は腸脛靭帯と周囲の筋肉の問題によるもので、腸脛靭帯が骨盤の部分に位置しているため、前方では大腿筋膜張筋、後方では大臀筋という筋肉と繋がっていることが原因です。これらの筋肉が硬直していると、腸脛靭帯のスライドが悪くなり、摩擦が生じやすくなります。その結果、膝のお皿の斜め上の外側に痛みが生じることが一般的ですが、大腿外側部全体に痛みが広がることもあります。

ランナー膝の診断には、膝外側の圧痛や運動時の痛みが重要な指標となります。徒手検査法として、「grasping test」と呼ばれる方法が有効で、これは膝を90度屈曲させた状態で腸脛靭帯を外顆部で押さえてから膝を伸展させ、疼痛が誘発されるかを確認します。レントゲンやMRIでは特徴的な所見を得ることが難しいことがあります。

自己チェックとして、椅子に座った状態で膝のお皿の少し上の外側部分を指で圧迫し、膝の曲げ伸ばしをして痛みが生じるか確認する方法や、横向きに寝て痛い側の足を後ろに引いて足を下ろす際に痛みが生じるかを確認する方法があります。

ランナー膝の対処法としては、走った後にアイシングを行い、炎症を抑えることが重要です。また、大臀筋と大腿筋膜腸筋のストレッチを行い、筋肉の柔軟性を高めることが役立ちます。さらに、中臀筋を強化することも重要であり、これによって腸脛靭帯炎の予防につながります。

以上がランナー膝(腸脛靭帯炎)に関する概要です。ランニングを楽しむためには、適切な予防と対処が必要ですので、注意して対応しましょう。

 

2023.07.10 スポーツ外傷とスポーツ障害:予防と対策の重要性

 

 

スポーツ外傷とは何か

スポーツ外傷は、運動中に起こる怪我のことを指します。代表的なスポーツ外傷としては、骨折、捻挫、脱臼、打撲、挫傷(肉離れなど)があります。これらの怪我は、運動時の突然の衝撃や誤った動作によって引き起こされることが一般的です。スポーツ外傷が発生すると、局所的な治療が必要となります。適切な処置やリハビリテーションを行うことで、早期に回復することができます。

 

 

スポーツ障害とは何か

スポーツ障害は、繰り返しの動きによって引き起こされる痛みや疲労が蓄積された状態で運動をすることによって起こります。主なスポーツ障害の原因としては、筋肉、靭帯、腱、関節などへの負荷が挙げられます。成長期に高負荷な運動を繰り返すことや、必要な筋力が不足して筋肉を正しく使えないことがスポーツ障害の要因となることもあります。さらに、不適切な体の使い方、フォーム、姿勢の悪さもスポーツ障害を引き起こすことがあります。スポーツ障害の治療には、原因の特定とそれに基づく適切な治療方法の選択が必要です。

 

 

スポーツ外傷とスポーツ障害の違い

スポーツ外傷とスポーツ障害は、その発生要因や症状などにおいて異なる特徴を持っています。スポーツ外傷は、運動中の怪我や突発的な外部の力によって引き起こされる急性のケガです。一方、スポーツ障害は、繰り返しの運動による蓄積的な負荷や不適切な運動フォームによって引き起こされる持続的な問題から起こるケガです。スポーツ外傷は、一度治療を行えば回復することが多いですが、スポーツ障害は再発しやすい傾向があります。したがって、スポーツ障害の治療には、原因の特定と予防策の導入が重要です。

 

スポーツ外傷とスポーツ障害の予防と対策

スポーツ外傷とスポーツ障害を予防するためには、適切な対策を講じることが重要です。まず、運動前のウォーミングアップやストレッチを十分に行うことで、筋肉や関節の柔軟性を高めることができます。また、適切な道具の使用や環境の確認も怪我を予防するために必要です。スポーツ障害の予防には、正しい運動フォームの習得や適切なトレーニング方法の実施が重要です。また、筋力や柔軟性のバランスを保つためのトレーニングや十分な休息も必要です。定期的な健康チェックや適切なコーチングもスポーツ障害の予防に役立ちます。

スポーツ外傷とスポーツ障害の対策の重要性

スポーツ外傷とスポーツ障害は、運動中の怪我や繰り返しの痛みといった異なる特徴を持っています。適切な予防策の実施や適切な治療方法の選択は、スポーツ外傷やスポーツ障害の発生を最小限に抑え、選手のパフォーマンスと安全を確保するために不可欠です。定期的な健康管理や適切な指導のもとでのトレーニングは、スポーツ障害を未然に防ぐ上で重要な役割を果たします。スポーツの楽しみと安全を両立させるために、選手と関係者がスポーツ外傷とスポーツ障害に対する正しい知識を持ち、予防と治療に取り組むことが大切になります。

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