シンスプリントとは
シンスプリントは、スポーツ障害の一種で、ランニングやジャンプのような足着地の動作によって脛骨(すねの骨)の内側に痛みが生じる状態です。この症状は過労性脛部痛、脛骨疲労性骨膜炎、または脛骨過労性骨膜炎とも呼ばれます。特に多い競技は、陸上競技(中・長距離走)、バスケットボール、サッカー、バレーボールなどで、ランニングやジャンプ、切り返しのような動作が頻繁に行われる競技に見られます。
シンスプリントの発生要因
シンスプリントは、主にランニングやジャンプなどの着地動作によって、脛骨(すねの骨)につながる筋肉(ヒラメ筋や後脛骨筋、長趾屈筋など)が下腿筋膜を介して骨膜を引っ張ることで発生します。つまり、足の着地の際に筋肉が繰り返し脛骨の骨膜にストレスをかけ、それが炎症を引き起こす障害です。
シンスプリントの発生要因は大きく2つあります。内的要因として、足部形態異常(例:扁平足や回内足)、筋肉の柔軟性低下、足関節の可動域低下、筋力低下(特にヒラメ筋やヒラメ筋の内側)などが挙げられます。また、外的要因としては、適切でないシューズの使用、練習環境(たとえば、硬いアスファルトの上での練習)、練習内容や強度、特に走り込みが多い時期や新たに始めた時期なども要因となります。
シンスプリントの症状
シンスプリントの症状は、すねの内側に徐々に圧痛が現れ、運動時の痛みや腫れが主な症状となります。足を曲げる筋肉の動作に抵抗があると痛みが強くなりますが、適切な休息を取ると痛みは減少する傾向があります。
症状の進行は、以下のように段階的に分類されます。
Stage1 | 運動後にのみ痛む。 |
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Stage2 | 運動中に痛みがあるが、パフォーマンスに影響はない。 |
Stage3 | 運動中に痛みがあり、パフォーマンスが低下する。 |
Stage4 | 安静時にも、慢性的な持続する痛みがある。 |