腰椎分離症(Spondylolysis)は、腰椎の一部である椎弓(vertebral arch)が骨折したり分離したりする疾患です。この状態は主に若い年齢層、特に10代の子供や青少年に見られます。以下に、腰椎分離症について詳しく説明します。
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原因: 腰椎分離症の主な原因は、スポーツ活動における腰部への過度なストレスです。特に、次のような競技において発症が多いとされています。
- 野球: 投球やバッティングなどでの反り返り動作
- バスケットボール: ジャンプや急激な動作変化
- バレーボール: ジャンプサーブやスパイク
- サッカー: ドリブル、シュート、ジャンプ
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症状: 腰椎分離症の初期症状には、腰部の圧痛や後ろに反らせたときの痛みがあります。これらの痛みは活動中や休息時にも現れることがあります。病態が進行すると、下半身の痛みやしびれ、運動や感覚の障害、排尿や排便の問題が発生することがあります。
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予防: 腰椎分離症を予防するためには、以下の対策が役立ちます。
- 筋力トレーニング: 腹筋、背筋、臀部(お尻)の筋肉を強化することで、腰椎をサポートし、負担を軽減します。
- 柔軟性トレーニング: 股関節周りの筋肉や腰椎の柔軟性を保つストレッチを行います。
- 適切なフォーム: スポーツや運動を行う際に、正しいフォームとテクニックを学び、無理な負荷を腰椎にかけないようにします。
特に、股関節周りの筋肉を柔軟性を保つことは重要で、股関節の代わりに腰椎で過度な動作を行うことを防ぎます。股関節周りの筋肉と腰部の安定性を維持するために、定期的なストレッチやエクササイズを実施することが勧められます。