腰椎分離症は、腰部を後ろに反らす動作や回旋動作の繰り返しによって、腰部に過度なストレスがかかることにより、腰椎関節突起間部に生じた疲労骨折が治らないまま分離した状態のことを指します。
骨がまだ柔らかい10代の成長期や、激しいスポーツをしているスポーツ選手に多くみられ、初期の腰痛が発症した際に適切な治療を行わないことで、分離症へと移行してしまいます。
また「すべり症」は、分離した部分の腰椎の安定性が失われたことにより、上下の骨にずれ(すべり)が生じてしまった状態のことをいいます。
分離症を放置することですべり症が発生することも多いため、分離症と同様に初期に適切な治療を行うことが重要なポイントとなります。
腰椎分離症は、腰の反りが強い姿勢(反り腰)や、ハムストリングス(太腿の裏)の固さが原因で発症することが多いです。
まず「反り腰」になる原因のひとつとして、足の付け根に付いている「腸腰筋」が挙げられます。
腸腰筋は腰椎と骨盤から股関節の前側を通り、大腿部の内側に付着している筋肉を指しますが、この筋肉が固くなることで骨盤が前に傾き、スポーツ時に限らず普段の生活から腰の反りが強くなり、腰に過度な負荷を掛けることになります。
次に、ハムストリングスは下肢後面を作る筋肉の総称ですが、ハムストリングスが固くなることで骨盤や股関節の可動域が制限され、その可動域を補うため腰椎を過剰に動かすようになった結果、腰椎部分に過度な負荷が掛かり、最終的に疲労骨折を起こしてしまいます。
不良姿勢や筋肉の固さは、「体の使い方」や「筋力低下」が原因となり起こります。
分離症などの治療は、運動を控え安静にしているだけでは改善せず、痛みが一時的に引いたとしても再発しやすいため、日頃の姿勢の改善や柔軟性を確保しておくことが重要なポイントとなります。
墨田区錦糸町アクア鍼灸整骨院では、まずカウンセリングを行ない、腰椎分離症(すべり症)を起こしてしまった原因を追究していきます。
〇疼痛改善
痛みの強いときは、まず安静にし、痛みを取り除きます。
ただ痛みを抱えたままでは生活にも支障が出てしまうため、鎮痛効果の高い電気治療器の“ハイボルテージ”や鍼治療を用いて、他の部位に影響が出ないようにまず痛みを取り除いていきます。
〇柔軟性改善
ストレッチや手技、筋膜リリース、鍼治療などを用いて、骨盤や股関節の可動域制限の原因となっている腸腰筋、ハムストリングスの柔軟性を改善していきます。
〇関節の安定性
本来、安定していなければならない腰を安定させるため、腹横筋(体幹)の筋肉のトレーニングをしていきます。
その後、ご自宅でもできるように簡単なトレーニングをご案内します。また症状により、30分間寝ているだけで腹筋と同等の効果性のある“エルビオ”というEMS器具を使用して整えていきます。
〇機能的動作
最後に、全身の体の使い方、筋肉のバランスの問題点を細かく確認し整えていくことで、根本改善を目指していきます。