胸郭出口とは、第一肋骨・鎖骨・前斜角筋・中斜角筋など胸や首の筋肉によって構成されている、胸の上部から首の下部の部分のことをいいます。
この胸郭出口には、腕や肩周りの筋肉に血液を供給する鎖骨下動脈や静脈をはじめ、首や肩の筋肉の運動や感覚を司る、腕神経叢と呼ばれる神経の束が通ります。
つり革につかまったり洗濯物を干すときなどに腕を上に挙げる動作や、リュックかかばんを肩にかけて圧迫するなどの動作によって、鎖骨や肋骨、斜角筋が鎖骨下動脈・静脈、腕神経叢が圧迫・絞扼されることで、腕や手に痺れやだるさ、手の冷えを感じたりなど一連の症状が引き起こされます。
その圧迫、絞扼部位によって、頸肋症候群、斜角筋症候群、肋鎖症候群、過外転症候群と分けることができますが、総称で胸郭出口症候群と呼ばれます。
胸郭出口症候群の症状は、血管や神経が圧迫・絞扼されることによって起こりますが、これらの原因として、日頃からの姿勢の悪さや運動・スポーツの後のケア不足などがあげられます。
筋肉は運動やスポーツをしている時に限らず、デスクワークで座っているときにも姿勢の保持など日常生活では常に使われています。しかし多くの方はそれほど意識せず、日々のケアを怠り“正しい姿勢”ではなく“楽な姿勢”を取り続けるため、よく使う筋肉は凝り固まり柔軟性を失い、使っていない筋肉は筋量が減少し衰えていきます。
結果的に動脈や神経を締め付けてしまうため、正しい姿勢を保つための体作りを行わないと、一時的に症状が治まったとしても根本の原因である部分にアプローチしなければ悪化、再発する可能性が高まります。
墨田区錦糸町アクア鍼灸整骨院では、胸郭出口症候群の症状に対して、まず問診や痛みに関連する検査で、圧迫・絞扼されている部位へのアプローチを行ないます。その後、体全体の筋肉の柔軟性や骨盤の歪み、体をうまく使えているかなどの検査をし、根本的な原因を突き止めていきます。検査の結果を踏まえ、血管や神経を締め付けている筋肉に対してはマッサージやストレッチ、鍼治療や電気療法などで、柔軟性をアップさせるためのケアを行なっていきます。また反対に弱くなっている筋肉に対しては、ご自宅でできる簡単なエクササイズや墨田区錦糸町アクア鍼灸整骨院内でパーソナルトレーニングを行います。
正しい姿勢を保てる体、正しく動かせる体を作ることが、胸郭出口症候群の症状に対して根本的な治療へのアプローチに繋がります。
患者様一人ひとりに合った施術メニューを、その時の症状ごとに判断し提案しながら施術を進めてまいります。
